AIと人類、より美味しいもんじゃを作るのは―。

　もんじゃの本場である東京?月島で、アレンジもんじゃ対決がスタートしました。森永乳業「クラフト　バジルフレッシュモッツァレラ」を使い、どちらが美味しいアレンジもんじゃを作れるかを競います。
　"AI代表"として参戦するのは、工学部?大学院理工学研究科の鈴木智也研究室。鈴木教授は地域未来共創学環の副学環長も務めています。鈴木研究室が開発したAIシステムなどを使い「牛すじ月見AIもんじゃ（以下AIもんじゃ）」で勝負します。対する"人類代表"は、プロ集団の月島もんじゃ連合。11店舗が参加し、各店自慢のメニューで戦います。対決は森永乳業によるPRの一環です。

鈴木教授、森永乳業チーズ事業マーケティング部長の佐藤裕之さん、
月島もんじゃ振興会の松井勝美理事長（左から）

　月島社会教育会館で９月26日、宣誓式が行われました。

　「自分自身、料理はど下手。それでもAIを使えばプロにも匹敵できると、その証明のつもりで頑張りたい」

　「我々はプロ集団。AIだか何だか知らないが、負けられない」

　登壇した鈴木教授と月島もんじゃ振興会の松井勝美理事長による激しい応酬が、これから始まる戦いの熱さを予感させます。

AI代表　鈴木研究室

牛すじ月見AIもんじゃ

　AIもんじゃは、鈴木研究室が開発したAIシステムが考案しました。

　まず、もんじゃに合いそうな具材をChatGPTにリストアップしてもらい、さらに名店などで使われる具材を加え、具材の候補を約100種類ほど選びます。そこから、組み合わせを最適化するAIシステムを使い、調和が取れる具材の組み合わせを選びます。AIの強みは、膨大な数のトライアンドエラーを高速で行えること。「１００の具材をそれぞれ使うか、使わないか考えると、2の100乗通りある。この全てを人が作って食べて、とやるわけにはいかないので、コンピューターに食べてもらい、良し悪しを判断してもらいました」（鈴木教授）。

　しかし、「これだけでは優等生の答えになってしまいます」。そこで、人間では考えつかないようなレシピを生み出すため、別のAIシステムで独創性を高めました。具材の量や配分、鉄板で焼く順番なども、この段階で指定されます。

　こうして生まれたレシピを研究室の皆さんで試食し、その結果選ばれたのが牛すじ、たまご、ベーコン、コーン、ネギなどが入ったもんじゃ。タバスコによる味変も楽しめます。

人類代表　月島もんじゃ連合

各店考案のオリジナルもんじゃ

　月島もんじゃ連合の皆さんは「我々は常にトッピングの組み合わせを考えている」「AIは味には強いのかもしれないが見栄えや工程はこちらが上」などとそれぞれ自信をにじませました。こちらは、トマトやソーセージを合わせたピザ風味のもんじゃや、たっぷりのキノコと蒸し麺にニンニクの風味をまとわせたペペロンチーノのような味わいのもんじゃ、初めはチーズフォンデュを楽しみ最後はスープを混ぜて食べるもんじゃなど、オリジナリティあふれるもんじゃが揃いました。

　対決の主催者である森永乳業のマーケティング統括部チーズ事業マーケティング部長の佐藤裕之さんは「対決を通して、月島もんじゃの可能性、AIの可能性、バジルモッツァレラの可能性を感じて欲しい」と話しました。

AIもんじゃを作る鈴木研究室の学生

　同日、試食会も行われました。AIもんじゃを試食した皆さんの反応は上々。「もんじゃは作り手によっても味が全然違うんだ！」と、松井理事長がAIもんじゃを振る舞ってくれる一幕もありました。

AIもんじゃを作る松井理事長

　各店のもんじゃを試食した鈴木教授は「勝てるんじゃないか」と自信を深めた様子。大学院理工学研究科博士前期課程２年の鈴木颯真さんは「結果が気になる。良い勝負をしてほしい」と期待しました。

調理後のAIもんじゃ

　対決は10月6日（日）まで。対象11店舗（おしお本店、おしおNST店、おしお和店、誠、おしお誠、ことぶきや、てんてん、もん吉新店、もん吉西仲店、駄菓子屋、だるま粋な店）で、AIもんじゃと各店考案メニューを食べ比べできる「月島vsAIオリジナルもんじゃハーフ＆ハーフセット」を販売します。皆さま、ぜひ月島に足を運び、美味しいもんじゃを楽しんでください。

　そしてAIもんじゃに清き一票を！！

（取材?構成：広報?アウトリーチ支援室）